インプラントの治療期間について
インプラント治療を始めたいけど、治療期間はどのくらいかかるの?と疑問に思われる方も多いと思います。
なるべく短期間で治療を終わらせたいという方も多いのですが、インプラント治療は他の治療法に比べて期間が長いのが特徴です。
ここでは、インプラント治療にかかる期間について、症例や治療方法別にご説明したいと思います。
インプラントの治療期間と過程は?
インプラント治療は、主に以下の手順で行われます。
術前検査
一次手術
二次手術(必要ない場合もあります)
人工歯の装着
口腔内の状況にもよりますが、最終的にインプラント治療が完了するまでには約3~6ヶ月、複雑なケースでは1年以上かかることもあります。
骨が小さい場合は補助的な手術が必要ですが、その場合、下顎よりも上顎の方が治療期間が長くなる傾向があります。
これは、骨格の違いによるものです。
術前の検査について
インプラント治療を行う場合、まず術前検査が必要です。
検査では、レントゲンやCTスキャンで顎や骨の状態を確認したり、虫歯や歯周病の有無を調べたりと、いくつかの項目があります。
虫歯や歯周病がある場合は、インプラント手術に支障がないように先に治療を行い、その後インプラント治療を行うことが多く、推奨しています。
簡単なケースを除き、CTを参考に歯型模型を作り、実際に噛み合わせなどをシュミレーションします。
また、基礎疾患がある場合や健康状態によっては血液検査が必要な場合もあります。
血液検査で健康状態を確認することは大切なことです。
手術について
術前の検査と綿密な治療計画の後、手術が行われます。
多くの場合、手術自体は1~2時間程度で終了します。(最近では、30分で終わる技術も出てきております。)
治療期間や時間は、歯の位置や補助手術の有無など、手術方法や症例によって異なります。
インプラント手術には、1回法と2回法の2種類があります。
骨の状態が良く、インプラント体が安定している場合は1回法を選択することもありますが、基本的には2回法の方が安定しやすく、コントロールしやすいと言われています。
なぜなら、口腔内とインプラント体が交通したり、触れたりすると感染のリスクが高まるからです。
2回法の場合、インプラント体(人工歯根)を一度骨に埋入し、歯肉で覆います。
3~6ヶ月後に歯茎を切開し、インプラント体(人工歯根)を除去し、人工歯と人工歯根をつなぐアバットメントを装着する。
アバットメントの装着には時間がかかりますが、十分な時間をかけることで骨とインプラント体(人工歯根)をしっかりと結合させることができます。
また、しっかりと結合させることで、感染症(インプラント周囲炎)のリスクも軽減することができます。
1回法では、2回法を行わなくても1回でアバットメントを装着できるため、短期間で治療を完了させることが可能です。
ただし、感染症のリスクが高くなり、骨が十分でない場合は1回法での施術は困難です。
骨の量が足りないと判断された場合は、骨を増やす補助的な処置が必要です。
その場合、骨を増やしてからのインプラント埋入となるため、より長い期間が必要となります。
現在では、骨を増やす処置が行われているので、骨が足りない方でもインプラント治療を受けることができます。
人工歯作り(補綴)
手術後、クラウンの歯の部分となる人工歯を製作します。
人工歯部分は、歯型を取ってから上の部分が完成するまでに1~2週間程度必要です。
上の部分が完成するまでは、仮歯を入れることができるので、審美性を気にされる方も安心です。
インプラント義歯の場合、義歯の製作に1ヶ月程度かかる場合があります。
義歯を入れた後、患者さんの噛み合わせを調整し、治療完了となります。
その後は、定期的なメンテナンスが欠かせません。
まとめ
骨の状態が良ければ、6週間で仮歯ができる可能性があります。ただし、過度な期待はせず、最高のクオリティを追求するために、急がば回れで臨まれることをお勧めします。
インプラント手術自体は1~2時間程度で終わりますが、治療期間は治療方法や治療完了までの補助手術の有無により、2ヶ月から1年弱と大きく異なります。
また、抜歯が必要な場合は、抜歯のタイミングも非常に重要です。当院では、患者様のお口の状況に合わせて、できるだけ早くインプラントを埋入する方法を検討し、抜歯とインプラント埋入を同時に行うことが可能です。
また、スピーディーなインプラント治療にも対応しておりますので、気になることがあればお気軽にご相談ください