インプラント治療は保険適用になる?
歯を失った際、補う方法としてインプラント治療が挙げられます。しかし、インプラント治療は保険が適用しない高額な治療方法です。インプラントが保険適用になるには条件があります。そこで今回はインプラント治療が保険適用になる症例とインプラント治療が高額になる理由について紹介します。
基本的にインプラントは保険適用にならない
インプラント治療は基本的に保険は適用されません。保険診療は歯の機能の改善を目的とし、自由診療は見た目の改善を目的としています。インプラント治療の場合は、被せ物にセラミックを使用したりするため、見た目と歯の機能の改善を目的としています。そのためインプラント治療は自由診療となります。
インプラントが保険適用になる症例
インプラント治療では限られた症例で保険適用になります。保険適用となる症例は以下のとおりです。
- 病気や事故により顎の骨を広く失った場合
- 生まれつき顎の骨が3分の1以上欠損している場合
それに加えて以下の条件を満たしている病院で治療を受ける必要があります。
- 歯科口腔外科
- 当直体制を完備している
- 医薬品や医療機器など安全管理の体制が整っている
- 歯科口腔外科に5年以上勤務しているまたはインプラント治療の経験が2年以上ある歯科医師が常勤で2名以上いる
これらの条件を満たしていると保険適用でインプラント治療を受けられます。インプラント治療はむし歯や歯周病で歯を失った場合には保険適用されません。
インプラント治療が高額になる理由
インプラント治療は通常の歯科治療と比較すると以下のコストがかかります。
- 手術にかかる費用
- 感染症対策にかかる費用
- 被せ物の費用
手術にかかる費用には、インプラント治療に必要な材料・器具・機材などが含まれます。例えば、人工歯根の代わりとなるインプラントは1本数万円することがあります。また手術には感染症対策が必須となり、その際に使用する使い捨てのガウンや手袋などは通常の診療のときと違うものを使用するため高額になりがちです。
インプラント治療で使用する被せの物にはセラミックが用いられることがあり、保険が適用しないため高額になります。このことからインプラント治療は高額な治療になり、今後も保険適用になることは考えにくいといえます。