失った歯をつくる
歯を失ってしまったら?
こんにちは!鈴鹿市の歯医者 大木歯科医院 院長の笠井です。
虫歯や歯周病の進行に気付かない状態が長く続いてしまうと、最悪の場合は歯を失うことになります。
人間の大人の歯(永久歯)は一生モノなので、残念ながら新しい歯が生えてくることはありません。
一生モノである歯を守るためにはぜひ定期検診を3〜4ヶ月おきに受けて頂きたいのですが、今回は歯を失ってしまったらどうなるのか、お話をさせて頂きたいと思います。
1本くらいなら歯がなくても大丈夫ですか?
いいえ、必ず問題が出てきます。歯が抜けている状態を放置することは良くありません。
歯が抜けている状態を放置すると、隣の歯が傾いたり向かいの歯が伸びたりして噛み合わせのバランスが大きく崩れます。
また噛みやすいところばかりで噛む癖がつくので顎関節に悪い影響が出てきます。
結果、歯並びが悪くなって虫歯や歯周病の進行を早め、顔にゆがみが出てしまうこともあります。
失った歯をつくる方法
歯を失ったところは放置せずに、歯科医院で新たな歯を作ってもらう必要があります。
失ってしまった歯をつくるには、
- ブリッジ
- 入れ歯
- インプラント
この3つの方法があります。それぞれの違いを見ていきましょう。
ブリッジとは?
ブリッジは歯がないところの前後の歯を小さく削って被せ物をすることで人工の歯を入れる方法です。
- 短期間で治療できる
- 保険適用のものがある
- 使い心地が悪くない
というメリットがありますが、
- 土台にする歯を削ることによって歯の寿命が短くなってしまう
- 歯2本に3本分の噛む力が加わるので歯の寿命が短くなってしまう
- 歯磨きがしにくくなるのでどうしても虫歯になりやすい
という欠点があります。
入れ歯とは?
歯はなるべく削らないほうが長持ちするということで、入れ歯という方法もあります。
- 短期間で作ることができる
- 保険適用のものがある
- 取り外しできるので清掃性がよい
というメリットがありますが、
- 異物感があり、歯茎との間に物が挟まる
- 歯茎で噛める力まで(天然歯の5分の1程度)しか噛めない
- 金具やバネの見た目が目立つ
という欠点があります。
インプラントとは?
インプラントは歯が抜けたところに人工の根っこを入れて歯を作る方法です。
インプラントは、
- 天然歯に近い力で噛める
- 前後隣の歯に負担をかけないので歯が長持ちする
- 見た目が天然歯に近い
というメリットがあり、
- 外科処置が必要
- 治療期間が長い(3ヶ月〜)
- 保険が適用されない
という欠点もあります。
まとめ
このように、ブリッジ、入れ歯、インプラント、それぞれのメリットと欠点を整理していくと、インプラントは、ブリッジと入れ歯の欠点である「歯の寿命が短くなってしまう点を補う方法」になっています。
保険適用外診療であるため高額と思われがちなインプラントではありますが、結局のところ、人工歯根インプラントにより力を支える柱の数を増やすことで、噛む力が分散されて残っている歯の負担が減り、全体として歯が長持ちすることにつながります。
インプラントは長い目で見ればコスト面も含め一番理想的な治療と言えます。